
2025.12.02
ひねり金物の代用ができる垂木留めビスのパイオニアとして、発売以来多くのみなさまにご支持いただいている「タルキックⅡ」。
本記事では、垂木用ビスが当たり前になった今だからこそ伝えたい、「タルキックⅡ」の知っておくべき活用法について、①ひねり金物代用、②水平構面の運用、③屋根飛び保証、の3つの視点から詳細に解説します。
【この記事の要約:タルキックⅡ活用の3つのポイント】
【基本】ひねり金物の完全代替
Zマーク金物同等以上の強度を持ちながら、木割れやビス折れのリスクを低減し、
施工スピードを向上させます 。
【構造】「屋根水平構面」としての運用
垂木と横架材を接合することで屋根面の倍率検討が可能になり、構造計画の合理化に
貢献します 。
【保証】「シネジック屋根飛び保証500」の付帯
所定の基準で施工・登録することで、万が一の強風による屋根飛び被害に対し、
屋根飛び被害の修復費用が最大500万円まで補償されます 。
まず基本として、タルキックⅡはひねり金物の代わりにビス1本で垂木留めを可能にした製品です。1本でZマークひねり金物(ST-12)と同等以上であることを公的試験で確認していますので、安心してご使用いただけます。
強度はもちろんのこと、独自の特殊ドリル刃先を採用し、従来のとがり先やスプーンカットでは実現が難しかった施工時の木割れを防止しつつ木目に流されない直進力でスムーズな作業性を実現しました。幅の狭い垂木でも木割れを起こさず、垂木の脇からねじが飛び出たり、施工中にビスが折れるリスクを低減しています。
施工は、もっと速く。接合は、もっと確実に。
高所での作業負担を大幅に軽減します。

さらに、野地上からの施工にも対応しています。
タルキックⅡのサイズ選定は、垂木が軒桁から外に十分に出ていれば※勾配に関係なく「垂木成」のみでサイズ選定が可能です。
※A寸法(軒の出)140mm以上

タルキックⅡは、軒先の垂木の固定だけにとどまりません。タルキックⅡを用いて垂木とすべての横架材を接合することで屋根構面の床倍率の検討が可能です。第三者機関で評価を取得しておりますので、安心してお使いいただけます。
【設計上のメリット】
タルキックⅡは、単なる垂木固定ビスに留まらず、「屋根構面を構成する構造要素」として設計に組み込むことができるビスなのです。
設計者として、採用する製品や工法が万が一の事態にどう対応できるかは重要な選定基準です。
近年、大規模な台風による強風被害が相次ぎ、木造建築物における小屋組(屋根構造)の脆弱性が顕在化しています。
これを受け、2019年の国総研による調査研究を経て、2021年には住木センター発行の『木造軸組工法住宅の構造計画』増補版にて、小屋組の緊結に関する留意点と対策が示され、講習会等での周知が図られました。さらに、住宅金融支援機構の『木造住宅工事仕様書2023版』においても、小屋組に関する内容が大幅に改訂されています。
しかしながら、依然として強度が不足する従来の緊結方法を用いた物件も散見されるのが現状です。
より安心・安全な住宅と、簡易な施工の普及のためにシネジックができることは何だろうか?
そんな想いから、弊社独自の保証制度「シネジック屋根飛び保証500」を開始しました。
「シネジック屋根飛び保証500」は、タルキックⅡを使用して設計・施工された木造住宅の屋根が、万が一、屋根飛び被害(※)を受けた場合に、その修復費用を保証する制度です。
(※保証の適用には弊社の定める設計・施工基準を満たし、事前の登録が必要です。)
これは単なる保証ではありません。技術と品質への誇り、シネジックの揺るぎない自信の証です。
【設計上のメリット】

タルキックⅡは、単なる「ひねり金物の代替ビス」の枠を超え、多くのメリットをご提供できる心強いアイテムです。
今回ご紹介したこれらのメリットを理解し、設計段階からタルキックⅡの採用を前提として活用いただくことで、施工の合理化や住宅性能の向上を実現することが可能です。
ぜひタルキックⅡのポテンシャルを最大限に活用し、ワンランク上の住宅設計にお役立てください!